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Q9:『相続対策』を講じた事例を教えてください。2019.09.06

A9:『相続対策』と『相続税対策』とがあることについては、Q5でお答えしたとおりですが、
『相続対策』の事例として、将来の土地分割を考慮した自宅の建設をご紹介します。

残念ながら被相続人となる予定の親が、借入金の返済に苦労していました。
色々と返済方法を検討しましたが、土地の一部を売却して借入金を返済することになりました。
大切な土地を売却するにあたり、3人の子ども達のために、同時に相続対策を講じることとしました。

この土地には、古い自宅のほかに2棟のアパートが建っていました。
土地の全体を、売却する土地、新しい自宅の土地、アパート2棟の土地に区分して、
それぞれの土地の価値が高められるように、以下の4つポイントに沿って計画をしました。

① 開発道路負担のない売却地をつくり単価を上げる。

② 子供が均等に相続できるよう、残る財産を区分する。

③ アパート老朽化を考慮し、将来の土地形状を考える。

④ 子供のため、一部の土地を売却可能な状態にする。

相続対策前

計画検討の結果、測量士とも協議し、下図のような土地の形状を提案し採用されました。
この結果、以下の『相続対策』を含む4つの効果が得られました。

① 3人の子供が、自宅、アパートA、アパートBを、各々相続することとしました。

② 新しい自宅とアパートBとの間に位置指定道路を想定し、
将来、一部の土地が売却出来るようにしました。
新築した自宅も位置指定道路を考慮して建設しました。

③ 上記により、将来アパートBが老朽化して解体をしても、土地の一部が売却出来るなど、
アパートB敷地の土地利用の幅も広がりました。

④ 位置指定道路から北に売却地との境界線を設定することで、
開発道路が不要で、かつ角地もある、売却地の坪単価が上昇する土地形状を作ることができました。

相続対策後